所有権留保の解除|ローン返済中に引っ越しで住所が変わってしまったらどうなる?(普通車編)

もしあなたが車を買うときにローンを組んだ場合、ローンを完済するまでの間、あなたは車の所有者になることはできず、ローン会社が所有者になります。この状態を所有権留保と言います。

では、あなたはずっと自分の運転する車のオーナーになることはできないのでしょうか?

そうではありません。あなたがローンを完済した後、ローン会社からあなたへ改めて名義変更することで、あなたは車のオーナーになることができます。

これを所有権留保の解除と言います。

通常ローンの返済には数年間かかりますので、実生活の中ではローン返済中に引っ越しなどで住所が変わってしまうということも十分に考えられます。

この場合、どのように所有権解除をしたらよいのでしょうか?住所変更と同時にできるのでしょうか?

今回は、ローン返済中に住所が変更した場合の所有権留保の解除について解説していきたいと思います。

結論!住所が変わっていても所有権留保の解除は可能!

ローン返済中に住所が変わってしまったとしても、そのまま所有権留保の解除をすることは可能です。

冒頭で少し触れましたが、ローン会社からあなたへ名義変更すると考えていただいても差し支えないでしょう。

ローン会社から書類を手配する必要がある点には注意!

ローンを完済すると、ローン会社から所有権留保の解除をするように求める通知が送られてくるのが一般的です。

ローン会社が積極的に動いてくれるのはここまでで、ここからはあなたが主体的に動いていかなくてはいけません。

普通車の名義変更では、現所有者であるローン会社から次の3つの書類を手配する必要があります。

ローン会社から手配する書類
  • 印鑑証明書
  • 譲渡証明書
  • 委任状

多くの場合、事前に交付申請をして書類を郵送してもらうのですが、ローン会社によっては運輸局の窓口で手続当日に交付してもらうという場合もあります。

書類の交付方法については、ローン会社によって取り扱いが異なることがありますので事前に確認するようにしてください。

印鑑証明書の期限が切れてしまったらどうなる?

車の名義変更において、印鑑証明書は3か月以内のものでないと有効とみなしてみらえません。

ローン会社から書類を手配したものの、手続きをせずに時間が経ち、印鑑証明書の期限が切れてしまった場合はどうなるのでしょうか?

この場合、一般的には運輸局の交付窓口で新しいものと交換してもらうことになります。ですから、期限が切れてしまったからといって捨ててしまわないようにしてください。

また、ローン会社によって取り扱いが異なる可能性がありますので、まずはローン会社に問い合わせて対応の仕方を確認することをお勧めします。

必要書類

必要書類については、通常の名義変更の場合と変わりません。

必要書類はこちら
  1. 申請書
  2. 手数料納付書(収入印紙を貼ったもの)
  3. 車検証
  4. 譲渡証明書
  5. 双方の印鑑証明書
  6. 双方の委任状(第三者に依頼する場合)
  7. 車庫証明書
  8. 自動車税申告書
  9. 同意書 未成年者の場合

車庫証明は必須!

引っ越しで住所が変わる場合、基本的に駐車場も変わっているはずですので、車庫証明が必須になります。

ちなみに、引っ越しによって運輸局の管轄が変わる場合は、同時にナンバー変更も必要になるため、車の持ち込みをしなくてはならないことに注意してください。

本来は引っ越した時点で車庫証明をとる必要がある!?

本来であれば、駐車場所が変わった時点で車庫証明は取り直す必要があることをご存じでしたか?

実際のところ、駐車場がきちんと確保されていれば特に問題は生じませんし、警察も引っ越しする人を取り締まっているわけではありません。そもそもルールを知らないという方もいらっしゃることでしょう。

運輸局の提出用に車庫証明を取り直していただけば十分に事足りるのですが、一応ルールとして覚えておいてください。

住所のつながりを証明する書類は不要!

例えば、現所有者の現住所が車検証の住所と異なっている場合は、その住所のつながりを証明する書類として住民票や戸籍の附票といった書類が必要になるのですが、所有権留保の解除においては、たとえ使用者の住所が変わっていたとしてもこのような書類は必要ありません。

印鑑証明書で現住所を確認できれば足りるということです。

手続きの流れ

手続きの流れは通常の名義変更の流れと全く同じなので、ここでは省略します。

まとめ

いかがでしょうか?

所有権留保の解除をする際に住所が変わっていたとしても問題なく手続きは可能です。

ただし注意点は、

・ローン会社の種類を手配しておく必要がある。
・車庫証明が必要。
・引っ越し先によってはナンバー変更を伴うことがある。
・住所のつながりを証明する書類は不要。

この4つです。

ぜひ参考にしてみてください。